ビットコインとイーサリアムを比較する

暗号通貨 | | Jan 05, 2026 | 3分読み

ビットコインとイーサリアムは、最も広く保有されている2つの暗号通貨ですが、その性質は大きく異なります。これら2つの人気暗号通貨の違いと、それが今後の評価額にどのような影響を与える可能性があるのかについて学びましょう。

ビットコインとイーサリアムを比較する

ビットコインとイーサリアムとは?

「暗号資産」という用語は、暗号技術を取り入れ、ブロックチェーン技術および、それに関連する何千種類もの仮想通貨を総称して指す言葉です。最大のブロックチェーンネットワークはビットコインとイーサリアムであり、それぞれにのネットワークと関連するネイティブな仮想通貨はビットコイン(BTC-USD)とイーサ(ETH-USD)です。

ビットコインやイーサリアムのブロックチェーンネットワークを、誰かの私物とすることはできません。なぜなら、それらはオープンソースの理念に基づいて接続された、個々人のコンピューターの集合体に過ぎないからです。また、誰でもBTCやETHを資産として保有することが可能です。

  • BTCはビットコインのブロックチェーンネットワークが記録している唯一のデジタル仮想通貨です。
  • ETHはイーサリアムのブロックチェーンネットワークで基軸トークンとして利用されているデジタル仮想通貨です。
ポイント:イーサリアムネットワークからは、多くの異なるトークンが派生しています。イーサ(ETH)はイーサリアムブロックチェーン上の主要なトークンですが、このネットワークにはイーサのほかにも何千ものトークンが存在します。

ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のブロックチェーンネットワーク

ビットコインとイーサリアムのブロックチェーンネットワークは、それぞれ異なる目的を持っており、そこに存在する仮想通貨やトークンも同様に異なる役割を果たしています。

  • ビットコインのブロックチェーンネットワークは、世界中の中央政府が発行・管理する国家通貨とは独立した、代替的な分散型金融システムを実現することを目的として設計されました。
  • イーサリアムのブロックチェーンは、Web3.0時代の分散型金融(DeFi)アプリケーションのためにブロックチェーン技術を活用することを目的に設計されており、ノンファンジブルトークン(NFT)の取引やゲーム内で利用できる仮想通貨、スマートコントラクトの実装など、さまざまな用途に利用できます。

暗号資産としてのBTCとETH

BTCとETHはどちらも、オープンソースのブロックチェーン技術で動作する分散型ピアツーピア(P2P)型の暗号資産であり、大手の暗号資産取引所での購入プロセスもほぼ同じです。しかし、これら2つの暗号資産は、目的やその性質が大きく異なります。例えるなら、異なる業界に属する銘柄が同じ証券取引所で取引されているようなものです。


BTCとETHの違い

BTCとETHが異なる具体的な点は、以下の表に示されています。
BTCやETHは、国内の主要な暗号資産取引所であれば、どこでも日本円で購入することができます。取引所ごとに価格や取引手数料に若干の違いはありますが、購入や売却される仮想通貨やトークン自体は同じものです。


BTCとETHの価格変動性

BTCとETHはどちらも株式と比べて非常に価格変動が大きく、ETHはBTCよりもやや変動性が高いです。2022年2月、モルガン・スタンレーは、2018年以降、ETHの価格変動性がBTCより約30%高いと報告しました。この高い変動性は、ETHの保有者がより集中していることに起因しています。


BTCとETHの売買

BTCやETHの売買は、仮想通貨取引所を利用して行うことができます。ただし、通常の証券取引所とは異なる点がいくつかあり、注意が必要です。

  • 仮想通貨は、仮想通貨取引所をカストディアンとして保管させることができますし、自分のパソコンや専用デバイスに「ウォレット」として保管することもできます。ただし、取引所に保管する場合は、ハッキングや盗難に対する十分な保護がされていないことがあり、また保管させた取引所が破綻した場合には資産を回収できない可能性もあります。
  • 株式取引のように、さまざまな注文方法(指値注文など)が利用できない場合もあります。
  • 日本国内で運営されている仮想通貨取引所は、金融庁の登録と厳しい規制(資金決済法など)下にありますが、海外の仮想通貨取引所は日本の法律の適用を受けず、法的なリスクや利用者保護の観点から注意が必要です。

2025年12月、価格.comの暗号資産取引所の人気ランキングは以下の通りです。

BTCとETHへの投資

すべての暗号資産への投資は、言い換えれば、その基盤となるブロックチェーン技術の開発、利用、普及に対する投機的な投資を意味しています。個々の暗号資産の投資価値は、通常の株式投資で用いられる標準的な指標によって判断することはできません。なぜなら、暗号資産はまだ予測可能な収益を生み出しているわけでもなく、販売可能な製品やサービスを提供しているわけでもなく、必ずしも価値が上昇することを期待できる資産として機能しているわけでもないからです。

ブロックチェーン技術はさまざまな分野で広く普及していく可能性がありますが、個々の仮想通貨やトークンの最終的な価値については、現時点では確かな根拠をもって判断することができません。現在のところ、BTC(ビットコイン)やETH(イーサリアム)の価値は、主に将来性に対する投機的な期待によって形成されており、それらの付加価値や存在意義についても、いまだ明確に定義されているわけではありません。

したがって、投資家はこれら2つの仮想通貨を価値の保存手段として捉えることもできますが、その価値は新しい技術の登場などにより、一般の人々が継続的に再評価する中で、時代とともに非常に変動しやすいことを理解しておく必要があります。また、仮想通貨が持つ高い価格変動性についても注意が必要です。


ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の電力消費量

ビットコインのようなプルーフ・オブ・ワーク(Proof-of-Work、PoW)プロトコルに基づく仮想通貨は、その生成に膨大な計算競争(マイニング)が必要となり、その結果、多くの電力を消費します。したがって、仮想通貨の「効率性」は、それらを生成および利用する際に消費される電力量によって表すことができます。

この点において、イーサリアムはビットコインよりはるかに効率的です。なぜなら、ETHはブロックチェーン上の取引を検証するためにプルーフ・オブ・ステーク(Proof-of-Stake、PoS)プロトコルを使用しているからです。一方、ビットコインはプルーフ・オブ・ワーク(Proof-of-Work、PoW)によって「計算競争」で取引を承認するため、電力消費が大きくなります。一方で、イーサリアム(ETH)はPoSによって「保有量に応じた選出」で取引を承認するため、電力消費が大幅に少なくなります。具体的な数値で表すと、BTCは1取引あたり約830kWhを消費しますが、ETHは1取引あたりわずか0.03kWhしか消費しません。


実用性の違い

ビットコイン(BTC)は「デジタルゴールド」として価値の保存と送金に特化しているのに対し、イーサリアム(ETH)はスマートコントラクトを基盤とした「分散型アプリケーション(DApps)のプラットフォーム」として、DeFi、NFT、ゲームなど多様なサービスを動かす基盤となり、用途がはるかに広いです。ビットコインはシンプルで決済向き、イーサリアムは技術基盤として革新的なサービスを次々と生み出しており、両者は「通貨」と「プラットフォーム」という根本的な役割が異なります。 


BTCとETHの類似点

BTC(ビットコイン)とETH(イーサリアム)は、いずれも暗号技術に基づいたデジタルな仕組みであり、確立されたブロックチェーンネットワーク上の主要な仮想通貨です。両方とも、ほぼすべての暗号資産取引所で取引されており、数千種類ある暗号資産の中でも、この2つは圧倒的な差で最も広く保有されています。

用途は異なるものの、この2つの仮想通貨は2018年以降、価格の相関性が60~90%の範囲で推移しており、多くの人々がこれら2つの通貨を金融商品として性質的に似ていると見なし、同様の価値基準で評価していることが示唆されています。どちらも、ブロックチェーン技術を活用した新時代の分散型金融アプリケーションやデジタル通貨への投資手段として位置付けられています。


BTC vs. ETH:どちらに投資すべきか?


投資対象として、BTCが優れている点
BTCとETHは異なる目的で設計されているため、その用途によってどちらが優れているかを簡単に断定することはできません。しかし、投資という観点から見ると、BTCにはいくつかの基本的な利点があります。

  • より大きな時価総額:BTCは暗号資産としてより確立された地位にあり、ETHよりもはるかに大きな時価総額を持っています(2026年1月4日時点では、BTCが約1.78兆ドル、ETHが約3,679億ドルです)。
  • 機関投資家による受け入れ:現在、BTCはMicroStrategy(MSTR)などの上場企業や機関投資家によって保有されるケースが増えています。
  • 交換手段としての可能性:BTCは多くの国で商品やサービスの直接購入に利用でき、エルサルバドルのように法定通貨として認めていた(2025年まで)国もあります。

投資対象として、ETHが優れている点

以下は、ETHが投資という観点でBTCより優れているかもしれない理由です。

  • 低いエネルギー消費:ETHはプルーフ・オブ・ワーク(PoW)ではなくプルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用しているため、BTCよりはるかに少ないエネルギーで運用できます。
  • より広い応用範囲:ETHはスマートコントラクトに対応するよう設計されており、さまざまな業界で幅広い用途が期待されています。
  • 中央銀行への脅威ではない:ETHは、BTCのように中央銀行の権威に対する脅威とは見なされていません。
  • 取引効率:ETHは、1秒あたりに処理できる取引数がBTCよりも圧倒的に多く、より効率的です。

ビットコインvs.イーサリアム:どちらが優れているのか?

この2つの暗号資産について重要な視点は、両方が必ずしも直接的な競合関係にあるわけではなく、お互いの運命もおそらく独立しているということです。長期的に見れば、どちらか一方、あるいは両方が大成功を収めることも、もしくは完全に失敗することも十分にあり得ます。もし投資家が暗号資産を保有したいと考えるのであれば、BTCとETHは主要な選択肢となり、大手の仮想通貨取引所で簡単に入手できます。しかし、どちらを選ぶかは、国家通貨の代替になりえる分散型金融システム(BTC)としての可能性を重視するか、デジタル・スマートコントラクトを活用した新しいWeb3サービスのプラットフォーム(ETH)としての「技術革新・成長性」への期待を重視するか、投資家自身の見方によるでしょう。

よくある質問

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Daiji Nara
Daiji Nara
Founder

メルボルン大学でクリエイティブアーツ(映画)学士号を取得し、金融市場、人材紹介、起業など幅広い分野で15年以上の経験を持つ多才なプロフェッショナルです。キャリアの始めは、インターバンク市場で債券のデフォルトリスクを売買するCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)の仲介業を行っておりました。その後、人材業界に転身し、グローバル企業のテクノロジー、コンサルティング、金融分野における中堅・上級職の人材紹介を専門としてきました。現在は、GDHプライベート・リミテッドの創業者兼CEOとして複数の主要なデジタル製品を所有し、運営しています。私は、金融工学を用いて「信用リスク」に特化したデリバティブ商品の開発やITサービスの基盤となるアプリケーションの実装を、社員として行ったことは有りません。しかしご覧の通り、私はそれらを動かす技術を日々開発しています。Geek気質な私の趣味が皆様のお役に立てることを、心より願っております。

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