金融資産とは、「お金の働き」や「将来への可能性」が形になったものと捉えることが出来ます。それは、金融資産が単なる数字ではなく、個人の人生設計や経済全体の発展に不可欠な役割を果たすことを示唆しています。もちろん、将来の経済的安定や目標達成(夢)を具現化するには、 十分な資産をお持ちであればの話ですが。
資産とは?
資産とは、個人や企業が所有し、金銭的価値があり、将来的に収益を生み出す可能性のある財産の総称です。
資産の定義は簡単ではありません。「将来的に収益を生み出す可能性のある財産」というのは非常に広いカテゴリーであり、金融資産の定義を満たすさまざまな財産が含まれます。
例えば、個人資産には、現金・預貯金、株式、不動産、自動車、保険、美術品、宝飾品、貴金属など、お金に換えることができるものすべてが含まれます。企業資産も、将来的に収益を生み出す可能性のある金銭的価値のある財産全般を指し、現金、土地、建物、機械、売掛金、特許権、知的財産などを所有しています。
また、収入と資産は同じものではないことを理解しておきましょう。収入は、個人や企業の口座にお金が入ってくる流れであり、「稼ぐ力」を指します。一方、資産は、すでに存在する「蓄えた力」であり、個人や企業が所有する現金、不動産、株式などの貯蓄や保有する財産全体を指します。
資産形成のヒント: 資産の持分(エクイティ)を蓄積することは、富を築く最も確実な方法の一つです。信頼できるファイナンシャルプランナーに相談し、「ゆっくりでも着実な」長期的な資産形成プランを立てましょう。
資産の種類
資産にはさまざまなカテゴリーがあり、会計上の区分や性質、実態の解釈によって分類されています。資産形成プランを立てようと考えている方は、各カテゴリーについて知っておくべきです。
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固定資産:長期的(通常1年以上)に保有し、現金化が容易ではない物理的資産を指します。土地、住宅、車両、大型家電や機械などが含まれます。
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流動資産:現在または1年以内に現金化できる資産です。主に企業に適用され、在庫や売掛金などが含まれます。
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流動性資産:流動資産とほぼ同じ意味ですが、より「流動性(換金しやすさ)」を強調した資産です。株式、債券、投資信託、暗号資産、コモディティなど市場性があり、すぐに現金化できます。
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無形資産:物理的な形は持たないものの、企業に価値をもたらし収益を生み出す資産です。特許、ブランド、ソフトウェア、流通ネットワーク、著作権などが含まれます。
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有形資産:無形資産とは異なり、物理的な形があり、目に見える資産です。主に企業が長期的に使用する土地、建物、機械装置、車両運搬具、工具・器具・備品などを指します。
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現金および現金同等物:すぐに使用でき、価値の変動リスクがごくわずかな、最も流動性の高い資産です。手元現金、すぐに引き出せる銀行預金、預入期間が3ヶ月以内の定期預金や譲渡性預金(CD)、コマーシャル・ペーパー(CP)、国庫短期証券(T-Bill)、売戻条件付現先(レポ)、市場性の高い公社債投資信託(マネー・マーケット・ファンド)などが含まれます。
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金融資産:現金、預貯金、株式、債券、投資信託、生命保険(貯蓄型)など、現金化が容易で財産的価値を持つ資産です。
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固定収入資産:投資家が安定した定期収入を求めて保有する、主に債券などの金融資産です。国債、社債、地方債などが該当します。
資産形成のヒント: 資産を売却する必要が生じた際に備え、必要な書類はすぐに取り出せるように保管しておきましょう。
経営者が知っておくべき「事業資産」と「個人資産」の切り分け方
個人資産と事業資産の主な違いは「使用目的」と「会計上の扱い」にあり、事業資産は売上向上に直接関係する「事業用」の財産(売掛金、機械、棚卸資産など)、個人資産は「プライベート」の財産(生活費、趣味の品など)で、明確な区別が税務リスク回避や会計の正確性、信用維持に不可欠です。混同すると、法人資産の私的利用は「経済的利益」とみなされ給与課税されたり、税務調査で問題になったりします。
個人資産
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目的: 生活費、娯楽、個人的な利用
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具体例: 預貯金、自宅(事業と兼用の場合は按分)、家財、個人的な車
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会計処理: 基本的に事業会計とは別
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税務上の扱い: 事業経費にできない(生活費)
事業資産
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目的: 事業活動による収益獲得のため
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具体例: 売掛金、商品・原材料、機械、事業用車両、特許権、事務所
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会計処理: 帳簿に計上、減価償却など会計ルールに従う
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税務上の扱い: 経費計上可(事業関連性が重要)、法人なら法人税・消費税の対象
経営者の方は、個人資産と事業資産を厳格に分離する必要があります。例えば、法人を所有している場合は、会社の資金と個人の資金を、それぞれ別々の銀行口座、投資口座、税務口座で管理すべきです。
また、会社の税金は必ず法人名義の口座から支払い、個人の口座からは支払わないようにしましょう。個人資産と事業資産を分離することで、税務処理が簡単になるだけでなく、会社に対する責任から個人資産を守ることができます。
なぜ資産は重要なのか?
資産とは個人の純資産の基盤であり、それは資産と負債の両面から考えることです。
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資産:すでに所有しているもの、現在および将来にわたって現金化できる価値があるもの
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負債:住宅ローン、クレジット・カード・ローン、学生ローン、自動車ローンなどの借金
資産から負債を引いた額が純資産です。従って、資産の合計と負債の合計を正しく知ることは、純資産を正しく算定する為に重要です。
純資産(返済義務のない自己資本)= 総資産額 ー 総負債額
自分の純資産を知っておくことのメリット
自分の純資産を把握することで、以下のようなメリットがあります。
- 短期的および長期的な財務目標を立てやすくなる
- より良いマネーマネジメントができ、家計の負債削減や全体的な資金管理の向上につながる
- 貯蓄や資産形成へのモチベーションが高まる
もしあなたが多くの資産を所有していれば、支出、貯蓄、負債、投資、退職などの重要な意思決定において、より大きな柔軟性を持つことができます。逆に、資産が少ない場合は、人生における重要な意思決定の柔軟性が制限されてしまい、将来の目標を達成することが難しくなります。
資産価値の算出方法
資産価値を算出することは、純資産を算定するための第一歩です。そこでまずは、あなたが保有しているすべての資産と、その価値を裏付けるためのデータや書類を収集しましょう。例えば、以下のような項目が挙げられます。
金融資産
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現金・預貯金: 普通預金、定期預金、外貨預金など。
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有価証券: 株式(国内株・米国株など)、債券(国債・社債など)、投資信託など。
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保険: 終身保険、個人年金保険、学資保険などの貯蓄性のある保険。
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年金: iDeCo(個人型確定拠出年金)、企業型確定拠出年金。
再販価値から算出する実物資産
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不動産: 土地、自宅(マイホーム)、アパート、マンション、駐車場など。
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耐久消費財: 自動車、家電など(ただし売却価値は低い)。
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貴金属・宝飾品: 金、プラチナ、ダイヤモンドなど。
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コレクション: 絵画、骨董品、ワインなど。
以上、すべての資産を合計して、総資産額を算出します。
最後に
資産は、財産を測る上で信頼できる指標です。また、資産の全体像を把握することは、個人の人生設計を行う上で非常に価値があります。
資産は商取引においても非常に重要な指標であり、現金化して投資や起業、その他の事業取引に利用することができます。また、資産は運用することも可能であり、時間の経過とともに価値が上昇すれば、純資産額も増加します。
特に経営者にとっては、個人資産と事業資産の両方を含めたすべての資産の価値を把握することが有益です。それにより、より最適な経営判断を下すことができ、経営者は個人としても法人としても経済的な優位性を得ることができます。